GREEN CROSS Japan

一般財団法人 グリーンクロスジャパン

トピックス

アメリカ「ハンフォード核施設」での危険な事故。
今なお高い代償を払わせ続ける「東西冷戦の負の遺産」

ESS

2017年5月9日

「GCI本部(スイス・ジュネーブ) 緊急声明」

ワシントン州に有るハンフォード核施設で作業員が地下トンネルが陥没しているのを発見したことを受けて、アメリカのエネルギー省は、5月9日(火曜日)の早朝に緊急事態宣言を発表しました。
地下トンネルには核兵器製造で出た廃棄物を満載した列車が格納されています。グリーンクロス・インターナショナル(GCI)は、事故への迅速な対応と、23万人が暮らす施設周辺の3つの自治体(リッチランド、ケネウィック、パスコ)、そして広域においては3つの州(ワシントン州、オレゴン州、アイダホ州)に危険な影響を及ぼす可能性の有るこの事故に対し慎重な検討が行われることを要請いたします。
GCIは今まで20年以上に亘り、各国政府や各地域が、核軍拡競争により発生した放射性廃棄物を含む高レベル有毒廃棄物を処理するのを手助けする活動を行っています。

アメリカ連邦政府は、広さが1,518キロ平方メートルに及ぶ施設敷地内の4,800人の作業員に対し、事故の程度が明らかになるまでは、屋内退避、又は、避難をするよう呼びかけました。事故による放射能漏れがないか調べるために、ロボットが使用されるとの報道が有ります。施設内にはかつて、9基の原子炉と5つのプルトニウム精製設備が有りましたが、東西冷戦の終結時までに全てが閉鎖され格納保全されました。施設内では、商業用の原子炉(コロンビア発電所)が1基だけ稼働を続けています。

ハンフォード核施設は、アメリカの中で最も汚染がひどく、最も危険な核施設と言われています。1940年代、核兵器を開発するための「マンハッタン計画」の時代に造られた施設です。第二次世界大戦以降にアメリカで造られた60,000発の核兵器のほとんどに相当する量のプルトニウムがここで精製されました。ここで精製されたプルトニウムを原料として造られた核兵器の中には、最初の核実験の「トリニティー実験」に使用されたものや、1945年8月9日に日本の長崎に投下された原子力爆弾「ファットマン」などがあります。現在、ハンフォード核施設の177基の貯蔵タンクには、2億1千200万リットルの高レベル放射性液体廃棄物と、71万立方メートルの放射性固形廃棄物が貯蔵されています。過去には、錆びて腐食した貯蔵タンクからの漏出、そして風下に飛散した事例が、科学的に報告されています。
アメリカ政府は現在、ハンフォード核施設の運営のために毎年約20億ドル(※日本円:2100億円相当)もの予算を使っています。これから先の40数年では総額で1千70億ドル(※日本円:11兆7千7百億円相当)ものお金が施設の除染のために使われると試算されています。

GCIの「環境の保全と持続性」プログラムの責任者を務める、ポール・ウォーカー博士は、「ハンフォード地区は、国家による20世紀の核軍拡競争の犠牲となった場所であり、致死性の高レベル放射性廃棄物は完全に処理することはできないであろう。今まで数十年、放射能漏れにより周辺地域と地域を流れるコロンビア川を汚染してしまっていて、住民の健康と周辺環境に危険を及ぼしています。これからも、放射能漏れを防ぐという難しい課題は続いていきます。とにかく、今回起きた陥没事故が重大な事態に至らないことを願うのみです。」

グリーンクロスは、今回の事故の今後の推移を見守りつつ、適宜、最新情報や見解を発信していく予定です。

スリランカ水プロジェクト(その後) 水質が原因の病気が消滅したとの報告

WATER

2017年3月13日

スリランカ水プロジェクト(その後)水質が原因の病気が消滅したとの報告

2015年9月に完了した、スリランカ東部州アンパラ郡のプラウェリ村での水プロジェクトで、プラウェリ村を管轄する地元のマハオヤ保健所より2017年2月にGCスリランカとGCJに宛てて、水プロジェクト完了以降、水質が原因と考えられる病気、赤痢、A型肝炎、腸チフスの症例が消滅したとの報告が有りました。


マハオヤ保健所からの報告:2007年2月 マハオヤ保健所からの報告:2007年2月

マハオヤ保健所からの報告(2017年2月)

2015年以前は、約200世帯、約1,000人の住民の中から毎年数例の病気の診断が有りましたが、2016年に入ると、各病気の症例がゼロになりました。水プロジェクトで良好な質の水が供給されるようになったことが要因と考えられます。

プラウェリ村の住民からも、本年2月にGCスリランカとGCJに宛てて、水供給システムのお蔭で安定して清潔な飲料水が確保でき、住民の健康面が改善されてきていることに対する感謝を伝えるメッセージが届きました。

ラウェリ村の住民からの感謝のメッセージ

プラウェリ村の住民からの感謝のメッセージ(2017年2月)

 <住民からのメッセージ:一部抜粋>

「私たちは長い間、飲み水を確保するのに大変な苦労を強いられてきましたが、グリーンクロスの水プロジェクトにより喉の渇きが癒され、健康も改善されました。本当に感謝しています。」

メッセージの中では、水供給システムの維持・管理が住民たちの手によって順調に行われていることも報告されています。

今後も、GCスリランカとGCJが協力して、スリランカ国内の水問題に悩む別の地域、北東部のマハワリターナ村でも同様の水プロジェクトを行う予定です。


第18回「みどりの小道」環境日記コンテスト表彰式が開催されました

VALUE CHANGE

2016年12月12日

環境日記コンテスト表彰式

第18回「みどりの小道」環境日記のコンテストの表彰式が、2016年12月10日に東京ビッグサイトにおいて開催されました。受賞児童、先生、保護者など約600名の参加者を集め盛大に開催されました。
「個人の部」「団体の部」でそれぞれに環境大臣賞、文部科学大臣賞ほか各賞が授与されました。
本年度は、全国で約10万人の小学校児童が「みどりの小道」環境日記に取り組み、コンテストには小学校、こどもエコクラブの合わせて137団体、約5,654人からの応募が有りました。

クストーGCI理事長がCOP22開催に合わせ声明を発表
「早急に環境配慮の経済システムへの移行を!」

OTHER

2016年11月22日

クストーGCI理事長がCOP22開催に合わせ声明を発表

グリーンクロスインターナショナル(GCI)理事長のジャン・マイケル・クストー氏(Jean-Michel Cousteau)は、気候変動枠組条約第22回締約国会議(COP22)の開催に合わせ声明を発表し、「CO2排出削減のために世界はより一層動きを早めなければならない。」と呼びかけた。「環境配慮の経済システムへの移行を確実にすることは、新たに何百万人もの雇用を生み出すことにつながる。それは、都市集中型ではない地域分散型の雇用を生み出すことができる。そのような経済システムこそが、私たち「人間」という種族は、自分たちを救うために必要な方策を生み出す能力が有ることを示すことができる。」とクストー氏は言う。

約2週間のCOP22の開催期間中(2016年11月7日~11月18日)に、GCIはパネルディスカッションとドキュメンタリー映画の上映会を開催した。
パネルディスカッションのテーマは「持続可能で活力の有る豊かな地域社会のためのグリーン経済(Green Economies for Sustainable, Resilient and Prosperous Communities)」。
ドキュメンタリー映画の上映会は、リュック・ハーディー氏(Luc Hardy)制作の「The Pursuit of Endurance(エンデュアランス号の軌跡を辿る)」が上映された。

スリランカの環境日記コンテスト2016表彰式が開催されました

VALUE CHANGE

2016年11月16日

スリランカの環境日記コンテスト2016表彰式

グリーンクロス・スリランカ(GCスリランカ)が実施する「みどりの小道」環境日記(Green Lane Diary)のコンテストの2016年の表彰式が、2016年11月15日にスリランカのBattaramulla地区のKIU講堂に於いて、受賞児童、先生、保護者など約600名を超える参加者を集め盛大に開催されました。2016年は、約60の小学校の約7,000名の児童が環境日記に取り組みました。最上位の4名に選ばれた受賞者は、12月10日に開催される日本の環境日記コンテストの表彰式に派遣され日本の小学生と交流することとなります。

受賞児童への賞状と副賞の授与
受賞児童への賞状と副賞の授与
表彰式会場を埋めた600人を超える来場者
表彰式会場を埋めた600人を超える来場者